3日目はチェックアウトまでの時間で、アパルタメントから徒歩2分の「サン・ロッコ同信会館」へ行きます。
http://www.scuolagrandesanrocco.org/home/
ここは絶対に行きたいと思っていたティントレットの聖地で、私は初めての渡伊のときからなんども行っています。パートナーにもぜひヴェネツィア派の力を見せつけようと連れて行きました。
同信会館とは同じ宗派の人たちの集会所のようなところ。ここは聖ロッコの同信会館です。聖ロッコは医療の聖人。
1階はヴェネツィアらしい梁むき出しの天井に大理石の床、絵画がぐるりと取り囲みます。ここだけでもティントレット爆発で、私は大興奮。
私だったら有名な絵を撮っちゃうなと思いつつ、パートナーの目がどこを向いているかを知るのは面白いです。
2階に上がりましょう。
うーん、圧巻の天井画ですね。額縁で囲まれたような絵はキャンパスに描かれています。フレスコではありません。この天井画については、ティントレットの面白いエピソードがあるのですが、それはまた別の機会に。
この天井画を見るのに首が痛くならないよう、鏡が用意されているのですが、A3サイズほどもあって、木枠でとても重い。確かに鏡に映してみるのは楽です。。。
この重い鏡を持ってふらつきながらみんな漂うように思い思いの場所を見ます。
描かれているのは、聖ロッコの逸話などですが、撮られた写真を見ると彼は別の所にとても執着していたようでした。
壁は一面木彫で覆われ、本棚のだまし絵(彫刻)と柱の所には様々な職種のリアルな人物像。
よく見ていくとこの同信会は財力がすごかったんだなと感心。そして目玉の磔刑図。
何故この絵を縦に撮るのか不審に思うも、素通りされなくてよかったとほっとしました。何度見てもこの構図のすばらしさ、思い切り斜めラインがティントレットですね。
この絵を見ると私は、写真家セバスチャン・サルガドの神々しい写真を思い出します。
サン・ロッコ同信会館は、彼も気に入ってくれたようで、とても嬉しかったです。教会や博物館などがいろいろあって、どこにしよう迷ったら、ぜひお勧めします。